連載　第 79 回　2002 11/28

博士　W‐１の大きな渦は俺たちをも巻き込む、凄〜い大会だったな。

玉袋　しかも開催前からほとんど発表はなし！

博士　なんと言ってもゲスト解説がターザン山本＆浅草キッドという組み合わせ！

玉袋　しかもそれが決まったのが大会２日前ですよ！

博士　カード発表に追われていたのは分かるが、
　　　まさか解説の人選にまで追われていたとは…
　　　しかし、まさかの大抜擢に光栄の極みだった

玉袋　W‐１はターザン山本を最初から取り込んだだけで
　　　ＳＷＳを超えてますよ！

博士　縁起でもない物と比べるんじゃないよ！

玉袋　そしてあの新日本プロレスの蝶野がゲスト解説で入ってきて、
　　　ターザン山本と並んで実況席に座ったのは強烈でしたよ！

博士　蝶野も新日本プロレスの代表として
　　　W‐１に上がってくるのは一種のカチコミ（殴りこみ）気分だったからな。

玉袋　花道改めファンタジーロードを歩いてきてリングインしてのアジりは
　　　凄くよかったですけど、まさか実況席についてヘッドセットをつけたら
　　　全く普通のコメントしてるのはずっこけましたよ！

博士　ある意味、ラッシャー木村「こんばんわ事件」に匹敵するが、
　　　ファンタジーの世界ではそんなことノープロブレム！

玉袋　でも、新しいプロレスの実験作としてのW‐１じゃないですか

博士　今回は、俺たちもW‐１はプロレスではなく、
　　　あくまでもW‐１という新しいジャンルである気持ちで臨んだ。

玉袋　サーカスをサルティンバンコとして臨む気分ですよ！

博士　そうそうキックボクシングがＫ‐１になったように
　　　新しいジャンルが発生した瞬間なんだよ！

玉袋　もっとわかりやすくいうと
　　　トルコ風呂がソープランドになったようなもんです！

博士　あまりいい喩えじゃないだろ！
　　　会場に入ってもそのステージングの力の入りようにビックリだった。

玉袋　会場に入ってビックリしましたよ。
　　　昭和の町並みが見事に再現されて、
　　　その中に日本全国の実力はラーメン店がひしめいてました。
　　　あれはプロレスとは違う世界観でしたよ！

博士　横浜アリーナ横のラーメン博物館だろ！間違えるな！
　　　しかも横アリネタで、何回ラー博でボケてるんだよ！
　　　　早速本題に入れよ！

玉袋　一試合目からアブドラ・ザ・ブッチャーでしょ？
　　　つかみは完全にオーケーでしたよ！

博士　その対戦相手が驚いた。その名はさたやん！
　　　まさにファンタジーファイトだ！

玉袋　あの選手は随分いい身体してましたけど、
　　　何かスポーツでもやっていたのでしょうか？

博士　俺もさたやんが何をしていた選手なのか全く検討がつかなかったよ！
　　　でも、どこか元Ｋ‐１ファイターの佐竹雅昭選手に　
　　　似ているように見えたんだけどな。

玉袋　他人の空似ですよ！まさかあの佐竹が金ダライ攻撃なんて
　　　ファンタジーファイトする訳がないですもん！

博士　そうだよな、でもブッチャーっていうのは６６歳、
　　　そして一説には７０歳説もあるから
　　　ファンタジーの世界の住人には持って来いだ！
　　　第２試合はケンドー・カシンとAPEMAN NIGO組が登場。

玉袋　APEMANはすぐに宇野薫だと分かったんですが、
　　　隣のケンドーなんとかいう人の正体が今でもわからないですよ。

博士　石澤に決まってんだろうが！
　　　相手のメキシカン骨野郎たちが、マイケル・ジャクソンのスリラーに
　　　合わせて踊ったがダメダメだった！

玉袋　先日久々に現れた、マイケルぐらい大失敗だったよ！

博士　それは整形手術で崩壊した顔面の話だろ！
　　　パルカ組もマイケルも観客の離れっぷりが骨身に沁みたことだろう。
　　　そしてグレカラス＆ドスカラスｊｒの試合がよかった！

玉袋　あのカラス軍団退治に石原慎太郎都知事が乗り出すそうですよ！

博士　都心のカラス問題よりも
　　　W‐１のカラス問題の方が圧倒的にファンタジー！
　　　そして第４試合、
　　　マーク・コールマン＆ケビン・ランデルマンのタッグもよかった！

玉袋　コールマン＆ランデルマンのマンコンビの登場ですよ！

博士　マンコンビだとなんか危険な響きだろ！

玉袋　円谷プロが次のウルトラマンシリーズに
　　　ランデルマンとコールマンを登場させるみたいですよ！

博士　そうなるともっとファンタジーだよ！

玉袋　小島もマンコンビ相手に思わず「よーし、イッちゃうぞ！」と絶叫。

博士　意味が違うんだよ！
　　　しかし、小島の決めゼリフと効果音と
　　　スクリーンのタイミングが素晴らしかった。

玉袋　スクリーンに「会見　泣き」と出てましたからね。

博士　それはフジテレビの今年ＮО．１のバッドタイミングだろ！
　　　橋本真也とデンプシーのＺＥＲＯ‐ONE提供マッチもあった。

玉袋　あのファンタジーの中であえてＺＥＲＯ‐ONEスタイルというか
　　　真撃スタイルで来るとは思いませんでしたよ！

博士　それさえもファンタジーとして捉えていいんじゃないか！
　　　蝶野と橋本のニアミスもあったしな。

玉袋　橋本と石井館長と週プロ佐藤編集長のニアミスもありましたし。

博士　そんな謝罪事件まで蒸し返すな！
　　　そしてセミメイン、俺たちを冷や冷やさせたのは
　　　ビル・ゴールドバーグが試合に間に合うのかどうかだった。

玉袋　スタッフもみな心配してましたよ！
　　　能楽協会もゴールドバーグを除名するって怒ってるし。

博士　和泉元彌のダブルブッキングじゃないんだよ！
　　　ゴールドバーグはサンディエゴから飛行機で横浜のヘリポートに到着、
　　　そのまま車で横アリ入りするはずだったが渋滞にも巻き込まれていた。

玉袋　だったら、成田から成田エクスプレスで新宿まで来て、
　　　山手線で渋谷まで行って東横線に乗り換えて菊名まで行って、
　　　そこから横浜線で新横浜に来れば時間読みできたのに！

博士　なんであのスーパースターが東横線に乗ってるんだよ！
　　　あの日横浜線は人身事故でダイヤが乱れたんだって！

玉袋　しかし、ゴールドバーグを生で見れるなんて幸せだ！

博士　なんかライオンとか虎を近くで見る感覚だよな。

玉袋　日本初披露のフィニッシュライン、スピアー→ＭＣハマーも出たし。

博士　ＭＣハマーじゃなくてジャックハマーだろ！
　　　ヤツは自己破産で本当に人生フィニッシュしてるよ！

玉袋　そしてメイン、サップＶＳムタですよ！

博士　サップが入ってくるなりダンスを披露！

玉袋　武富士ダンサーズですよ！

博士　ありゃサラ金のダンサーじゃないよ！
　　　試合も盛り上がり次の日のスポーツ新聞の一面は
　　　日米野球やサッカーなどあったにもかかわらずサップＶＳムタ一色！

玉袋　サップの顔も緑一色！

博士　まぁW‐１の特筆すべき点はすべてテンポに尽きる。

玉袋　２時間半で休憩無しで一気に見せましたからね。

博士　リングアナがいちいちスポットライトを浴びずにコールだけの
　　　進行してたのもテンポアップ効果につながった。

玉袋　一度始まったら最後まで突っ走ると製作者側は力入れてましたもん。

博士　考えれば映画も演劇も超大作以外はインターミッションなどいれず
　　　一気に見せるものだもんな。

玉袋　メインスタッフの人が終了後言ってましたよ。
　　　「これをすべて成功させるとしたら、
　　　　ぼくは他の番組降りてこれ一本に集中しないとダメだ！」って。

博士　でも、これぐらいW‐１を成功させたいスタッフが
　　　大勢で動いていけば、絶対にW‐１は凄いことになる。

玉袋　これは叩き台かもしれないし、
　　　これから続くW‐１の壮大なゲネプロなんですよ！

博士　リングサイドで見た蝶野はどう思い、これを１・４の東京ドーム大会に
　　　どう反応するのか？おもろい事になってきた！

玉袋　ファンタジーW‐１に期待だ〜！

博士　でも、なんかファンタジーだったらもう一つ欲しいんだよなぁ。

玉袋　ムッフッフッフッフ！（顎を撫でながら）

博士　確かに、ムッフッフッフッフ（顎を撫でながら）！

玉袋　そういった意味でも今後どうなるか？

博士　様々な謎かけを孕んで動き出したW‐１！

キッド　ウ〜ン、ファンタジー！！